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循環器疾患ディベート [日記]

「心不全 診療・管理のテクニック」の著書などでご高名な
佐々木 達哉先生の新刊です.


循環器疾患ディベート Evidence and Experience Based Medicine

循環器疾患ディベート Evidence and Experience Based Medicine

  • 作者: 佐々木達哉
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2014/09/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



本書では、現在の循環器疾患診療で意見が分かれているテーマについて
賛成、反対、それぞれの立場の意見と根拠となった文献を併記した上で
最後に、筆者の個人的意見も述べられるという構成になっています.

この書で扱われているテーマは、次の大きな三つのカテゴリーです.

・心電図/不整脈
・心不全/高血圧
・虚血/PCI

診療現場においてもEBMやガイドラインが重要となっていますが
ガイドラインのベースになったエビデンスにまつわる議論そして
現在の問題点を、この書で多面的にふり返ることが出来ます.

取り上げられているお題も、或る意味挑戦的というべきタイトルです.

 ・心房細動に対してはレートコントロールに徹するべきである.
 ・ARBによる心房細動のupstream治療は有害である.
 ・無症状でも心機能低下例の非持続性心室頻拍にはICDを入れるべき.
 ・持続性心房細動でもアブレーションをするべきである.

 ・カルペリチドはすべての急性心不全に有用である.
 ・PDE III阻害薬は不要である.
 ・拡張性心不全の生命予後は収縮不全と同程度の悪い

 ・急性心筋梗塞では急性期にルーチンでカルペリチドを投与するべき
 ・非保護左主幹部への待機的血行再建はCABGが第一選択である.
 ・慢性完全閉塞を開けるメリットは予後改善である.

などなど沢山の興味深いテーマの議論が取り上げられています.

筆者は循環器若手向けに、この書を書かれたそうですが
中堅、ベテランにも興味深い本であると思います.

大勢の人たちの平均ないしは、さまざまな除外基準のもとで
ある意味特殊な集団で施行された研究結果を、いかにして
目の前の患者さんに有用に応用していくかは、主治医個人の
思慮深い判断が必要なわけで、光も影もすべて知っておくべきです.

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佐藤美夕紀

はじめまして。佐藤美夕紀と申します。
以前綴られておられたブログよりこちらにたどりつきました。
故 古高先生が京都で勤務されていた頃にお世話になった職場の者です。先生がご逝去されたことは当時少し経ってから知り、信じられずどこかずっと心の中で止まったままでした。
名古屋へ行かれてからも古高先生の変わらぬお人柄やたくさんのエピソードを拝読し、ただただ涙がとまりませんでした。
羅先生や多くの方に古高先生の遺志が受け継がれていることをとても嬉しく思い、私も限りある時間の中、精一杯頑張って生きていきたいとブログを拝読させていただき今日改めて感じています。ブログの出逢いに感謝しています。突然のこのようなコメントをさせていただき失礼致しました。

by 佐藤美夕紀 (2014-09-17 02:41) 

yangt3

佐藤様、コメントありがとうございます.
古高先生のことを、今も想ってくれる人がいて
感謝の念に耐えません.
長いようであっと言う間に過ぎてしまった時間ですが
教えてもらった大切なことを、これからも忘れずにと
思います.佐藤様もご自愛ください.
by yangt3 (2014-09-17 11:28) 

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